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正式には「単立宗教法人」で「天理教某分教会」ですが、目指す先は中山みき様の教え「国々所々のつとめ場所」にすることです。その足跡をつらつらと書いて行きたいと思いますが、時として政治や経済の話、猫の話が登
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中山みきの人間学
2018年12月23日
責任役員「ハルアキさん、こんな本を見つけましたよ。」
ハルアキ「本というか、何か冊子のような感じですね。」
責任役員さんから渡された冊子のようなものは、B6の大きさを更に細くした感じで、厚みもそれほどなく本というよりハンドブックといった感じの本だった。
表のタイトルには『泥海古記について 中山みきの人間学 蔵内数太』とある。
表記に若干の違和感があったが質問をしてみた。
ハ「泥海古記に関するモノですか。教内にも多数の出版物や研究書などがあったと思いますが。」
責「そうですね。教内にも沢山の本はあるでしょうが、この著書の蔵内数太氏は、天理教の人ではありません。」
ハ「そうなんですか?一体どのような人なのでしょう?」
責「蔵内数太氏は、大正から昭和時代の高名な社会学者ですが、論理社会学から教育社会学、文化社会学までと守備範囲が広く、多くの大学の教授を歴任する傍ら、大学卒業から70年に渡って多くの論文や著作を残しています。1988年、ちょうど30年前に亡くなられましたが、現在でも社会学会で高い評価を得ている学者です。」
ハ「なるほど。その高名な社会学者が、どうして『泥海古記について』なんて本を?」
責「裏表紙の発行者と発行所を見てください。」
ハ「発行者ですか、ええと、『天理教大阪教区教学部』となっていますね。発行所は『天理教大阪教区赤心社』、発行は昭和54年5月26日。本部からの出版物や個人の発行ではなく、大阪教区で発行した訳ですか?あれ、検印も定価もないな。」
責「さすがハルアキさん、妙な所に眼が行きますね(笑)。定価が書いてないという事は、非売品なのでしょう。タダで配ったかどうかは分かりませんが、書店では販売しなかったのではないかと想像できますね。」
ハ「ふむ。それで、蔵内数太さんが天理教の『泥海古記について』なんて本を書く事になったのは、どういう経緯なのでしょう?」
責「詳しい経緯は私にも分かりませんが、その本の「はじめに」を読むと、大阪教区に招かれて講演をなさっているようです。教育や文化の中には宗教的な事も含まれますので、先生の幅広い知識の中から講演をして頂いたと思いますが、その中から道友社の『ムック』に『元の理』について寄稿したという経緯があるようです。更には天理教本部でも講演をしたと。勿論、宗教的解釈や教義的なことではなく、一般的な文化的文献、社会学的関心から、蔵内先生の見識をお寄せいただいたと思いますけど、掲載された『ムック』が手元にはないので何とも言えません。」
ハ「なるほど、それらの講演をまとめてこの冊子にした、という感じですかね?」
責「ええ、そうだと思います。その冊子の最後には中山慶一氏も当時の前表統領という肩書で『蔵内数太先生の二回にわたる講演を拝聴した。教外の学者で、蔵内先生ほどまともに「元初まりの話」に取り組まれた方を知らない。』と述べお礼の言葉を寄せています。」
ハ「なるほど。敬意を表すにしても相当なものですね。」
責「まぁ、私の記憶する限りですが、教内でも、これほどまともに取り組んでいる学者や研究者は見当たらないのではないでしょうか?この冊子を読んだだけでも、その見識の広さと深さ、解釈の柔軟性と適確性を論述できる方はいないように思えますね。」
ハ「いや、まぁ、教内外の学者や学界の様子はともかく、蔵内先生の論述する処はどのような事なのでしょう?」
責「そうですね。その冊子の『はじめに』もありますが、蔵内先生は教外の方なので天理教について立ち入ったお話はできない、一般教養的な内容だとことわった上で、ご自身が興味を持っていた『人間学』という学問について考えていく中で、元の理の内容は無視できないモノであると思ったと述べていらっしゃいます。」
ハ「人間学という学問ですか。蔵内先生ほどの学者が無視できない程の人間学の理論体系や研究テーマになり得る内容を含んでいる、という事でしょうかね。」
責「そう思います。その冊子にも『中山みきの人間学』という副題があります。教内の学者、天理教団関係者なら『中山みき』とは書かないでしょう。蔵内先生は、中山みきが述べた『元始まりの話』が、神が語ったモノではなく、人間中山みきが語った文化社会学的にも、人間学的にも大変興味深く研究に値する内容である、と感じられたのでしょう。」
ハ「なるほど。ではその中身の解説をお願いします。」
責「いや、私ごときが日本を代表するような蔵内先生の講演や論述を解説したり批評するなんて立場ではありませんし、そんな知識もありませんよ。」
ハ「え?それじゃぁ、この冊子のことはこれで終わりですか?それじゃぁ。記事にもできないじゃありませんか。」
責「あぁ、それもそうですね(笑)。では、蔵内先生が立ち入らなかった『天理教について立ち入ったお話』という部分なら、私にもできますし、そちらの知識なら多少あります。つまり、この『元始まりの話』が天理教においてどのような意味を持ち、どのような宗教的な教義に繋がるか、ということになりますが。」
ハ「まぁ、それでこそ責任役員さんですねぇ(笑)。では、早速お願いします。」
(注)
この『泥海古記について 中山みきの人間学』全ページは『アルバム』に納めています。興味のある方はご覧ください。
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