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なにかにつくりとるなら

(続き)


責「ハルアキさん、それは、一人だけ散財心で生活しても無理なのは当然ですよ。だから、中山みきさんは『講をつくれ』と教えてくれたのです。教えを守る人が集まり、その中で散財心を守って生活する事で豊かさが手に入るのです。」

ハ「あ、これは失礼。教えを守り、志を同じくする者が散財心で助け合っていく訳ですね。」


責「世間一般では『蓄財心』で仕事をし、他人と付き合い、生活するのが当たり前の世の中社会です。それが普通のことであり、その価値観で世の中の人は生きている。勿論、中には多少『散財心』を持っていて、気前のいい人や、困っている人を助けたい、ボランティアや寄附をする事に喜びを感じる人もいます。でも、殆どの人は、蓄財心で貯め込むことが豊かであり、貯めた金額を競い合うような生き方をしています。これは、中山みきさんの教えとは真逆の価値観や考え方で世の中は動いている、という事になる訳です。」

ハ「まぁ、確かに現実社会は問題も多いし、多くの人が悩みや苦しみを抱えているし、とても『陽気づくめの世の中』とは言えないとは思います。しかし、人々がその散財心を持てば世の中が変わるという事ですか?ちょっと想像しにくいのですが・・・。」


責「そうですね・・。みかぐらうたに『欲にきりない泥水や』という教えもあります。必要なお金やイザという時のために蓄えるのは悪い事ではないのですけど、人間はお金を貯めるともっともっと増やしたくなる、貯める事や稼ぐ事が目的になってしまう場合が多いのです。それを戒める意味でも泥水と教えられたのでしょうね。」

ハ「まぁ『座って半畳、寝て一畳、天下とっても二合半』という諺もありますから、あまり欲をかいてもダメなのかな。」


責「先ほどハルアキさんが言ったように、お金は商品やサービスと交換してこそ人の役に立ちます。お金は、その交換を先延ばしにしている『予約券』のようなものだと考える事ができます。予約券だけ沢山貯め込んでも意味はないでしょう?」

ハ「なるほど。予約券ですか。何にでも交換できて、枚数を集めると高級品やブランド品まで買える便利な予約券ですね。」


責「はい。沢山持っている人はどんどん使ってくれれば良いと思います。景気が良いというのは、お客さんが沢山来て売上が上がる事、商品が飛ぶように売れて忙しいくらいになることです。それには、皆が買い物をしない事には始まりません。」

ハ「とはいえ、この不況下で収入が上がる見込みもないし、コロナ自粛で尚更旅行にも買い物にも出かけられないのでは、消費が増えるところではないですね。」


責「全くです。政府は定額給付金を十万円支給しましたけど、全然たらないですね。第二弾、第三弾、いや、毎月十万円支給しなければ、このコロナ不況、三十年続いているデフレ不況からは抜け出せませんよ。」

ハ「さすがにそれは・・・、一億人に10万円支給するのに12兆円、12ヶ月だと144兆円必要になります。今の一般会計予算を越えてしまいますね。」


責「はい、新規国債の発行でも政府貨幣の発行でもして出せばいいのです。何にしても国民つまり消費者がお金を使う気にならないと景気は良くならないのですから、皆が安心して使えるように定期的に給付金を支給するべきです。」

ハ「いや、あの、そんなに新規国債を発行したら、将来の返済が大変ではありませんか?」


責「返済の期限が来たら、また借換債を発行すれば済みます。政府は自国通貨、つまり、円を新規に発行することが出来るのですから返済に困ることはありません。」

ハ「はい、家計簿とは違うので政府が破綻する事がないのは分かってますが、あまり沢山の紙幣や硬貨が市場に出回ると、お金の価値が下がる、つまり、極端なインフレになってしまうのではありませんか?」


責「確かに、生産される商品やサービス、財に比較して、お金=紙幣や貨幣が多くなれば、インフレになるでしょうね。では、どの位御金が増えたらどの程度のインフレになると思いますか?」

ハ「え、いや、ちょっとハッキリとは分かりませんが・・・。」


責「夏前に定額給付金として国民一人当たり10万円を配って、総計で12兆円程国民の持つお金が増えたことになりますけど、全くインフレにもなっていないし、為替相場にも影響がありませんでした。」

ハ「そうでしたね。まだまだ配っても大丈夫だと?」


責「はい。ちなみに、日本のGDP=国民総生産は550兆円ですから、年間で550兆円の商品やサービス、財が売り買いされていると考えられます。という事は、単純に考えて、流通するお金が550兆円増えるとお金の割合が倍になるので、価格が2倍になると釣り合いがとれますね。」

ハ「550兆円もですか?」

(続く)



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