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『道の先達の心得』その4

一八、そしてこの道は、又とない「尊いいんねんの聖地一ぢば」を芯として、そのたすけのお働きを広められる。
一九、それは、人間の最初の生命をお創め下されたいんねんの場所であるので、この創めだしのいんねんによって、生み直しをここから与えられることになったのである。
二〇、この道にあっては、親神は、教祖のお口を通してのお言葉、お筆を介してのお仕込み、更にひながたの御みちすがら、尚又、不思議なお働きの数々、というように、行き届いた幾重のお導きを以て、私達に十分の得心の行くようにお教え下さっている。



ハ「この『尊いいんねん』『創めだしのいんねん』という言葉はいかかでしょうか?どのように解釈したらよろしいでしょう?科学的にも本部の『ぢば』が人類発祥の場所などというのは考えにくい所ですが。」
役「そうですね。まぁ宗教なので勝手にそう信じるのは自由ですけど、世間一般には通用しなくなります。中世キリスト教世界で『地球は平らで宇宙がその周りを回っている』という天動説が信じ込まされていた歴史がありますが、この為に『科学の発展が数百年遅れた』と言われることもあります。」

ハ「科学の発展にすら影響してしまうのですね。では、諸井慶徳の言う『人間の最初の命をお創めくだされた』はどのように解釈すればいいのでしょう?」
役「科学的にも考古学的にも『ありえない』のですから、やはり神話の世界としておくべきでしょう。ただ、神話の中に含まれている『根本の主張』は以前もお話したように重要な意味を含みますから疎かには出来ません。そのうえで、ここでいう『人間創めだし』は、生き物としての人間の事ではなく、神の言葉・中山みきさんの教えを信じる人間を始めだした場所(ぢば)、と解釈する方が納得できますね。」

ハ「同じ人間でも、考え方や価値観が違う、という事ですか?」
役「ある人の言葉を借りれば『助け合い人間』と『倒し合い人間』であるという事になります。昔は、人を押しのけ倒してでも自分が得をする、というのが常識的な世の中だった。そんな中にも善人と言える人はいたでしょうが、善人の生きにくい世の中だといえます。それが、中山みきさんが、この『ぢば』で『かんろだい』を使って、人々に『人間の本質を思案しなさい、神様が人間を創った時の気持ちを考えなさい、人間は人を助ける事で喜びを感じられる事に気が付きなさい』といって教えた訳です。いうなれば、動物や獣のような生き方から神に近い生き方へと変わる訳です。新たな人間の創造として、この『ぢば』が最初の場所だという事です。」

ハ「そのお話は以前も聞いている事ですから分かります。でも、教典やお筆先などの文言は、どちらにも解釈できるような文章ですよね。」
役「そこが教義の混乱を招いている所ですが、諸井慶徳先生はハッキリと、科学や考古学などを無視して『人間の最初の命』と言っていますから、道の先達としては、これを信じなければいけません。」
ハ「いや、それを信じろって・・・。」


二一、昔はとかく嘲笑し軽侮していたが、この道の理は人間生命を成り立たせ、運命を守り伸ばせる不思議な働きの所以として、後になって、今日ようやく学問でもその一部がわかりかけて来たのであって、今更の如く、驚くべき真理と事実なのである。
二二、その証拠は、今後益々、色々なことを通してあらわれて行くであろう。
二三、人間は、単に自分の力で生きているのではなく、親神の御守護によって生かされている中に生きている。親神のお働きを頂けばこそ、日々の己れの生命がある。
二四、この親神は、人間世界の元こしらえた親としての神であって、人間は、皆この親神の御守護の下に生まれさせて頂いた。人間は皆この親神の子であり、本来高低はなく、互いに兄弟姉妹である。
二五、親神は、その御守護の世界の中に、私達人間を抱きかかえて生かして下さっている。人間は親神の懐住居なのである。
二六、この親神の根本的なお働きとしての現われは、月と日、天と地、水気と温み、等として、二つ一つの御守護であり、二つの相対する働きの不思議な調和の中に、総てをお司り下さっている。
二七、然も人間世界を御守護下さっているには、この二つ一つの働きに基く十種の根本的な尊いお働きによって、お司り下さっているのである。それはこの水気と温みの外、つなぎとつっばり、飲み食い出入りと息吹きわけ、切ることとひき出し、種子と苗代のお働きである。これ等のお働きを結構に頂く所に、万事が成り立って行くのである。


ハ「その証拠は、今後益々・・・。って、何か証拠となったモノはありますか?」
役「学問上の証拠と言えるほどデータや検証されたモノは明確になっていませんが、一般的にも当たり前になりつつあるものは有るように思えます。心労や精神的なモノが身体的疾病に繋がる『病は気から』とか、世界の最長寿記録が115歳前後である事と医学界でも人間はおおよそ115歳まで生きる事は可能だという説が出ていたと思います。」

ハ「なるほど、聞いた事があります。逆に言えば、そういう検証だの研究を天理教内部からどんどん進めて行かなければならないと思うのですが、天理大学などでは何を研究されてるのでしょうかね?」
役「何なのでしょうね(笑)。まぁ、諸井慶徳先生もこう仰っているのですから、天理教内部から盛んに研究や実証をしてくべきだと思いますね。それが先達の心得です。」


二八、親神は、人間世界の元こしらえた神であらせられたが、教祖を通して、人間救済の上に表に現われた実の神であられる。私達は、不思議なおたすけのお働きの中に、ありありと親神を味わうことが出来る。
二九、人間の身の内は、親神の御守護に成り立っている。即ち使わせて頂いているが、これを結構に守られるには、心一つの治め方が大切である。人間の人間たる所以は、心の動かし方如何によって、真に全うされもすれば、却って損われもする。
三〇、この心の日々の正しい治め方によって、人間は人間としての生命を真に全うすることが出来る。
三一、この心の治め方には重要な筋道がある。それは、ただその時だけ、自分さえよければよいと思うのではなく、進んで人々に働きかけ、他人をよりよく生かし、互にたて合い、たすけ合いをして行く中に、長い眼を以て、日々を明るい勇んだ、楽しみ喜ぶ心で通ることが大切なのである。これさえ心の持ち方に叶えられるならば、必ずや自分の生命が全うされて行くのである。
三二、然しながら私達には、悩みとなってふりかかり、悶えとして包まれずにはいられない色々の事柄がある。これはどうしたらいいのだろうか。然も矢張り、その苦しさからぬけ出る為の筋道は、この根本消息を外しては得られない。このような事柄は、今迄の心の通り違いに対して見せられている結果であるから、尚、進んで心を改めることが大切なのである。


役「これまでの解釈の違いを認識していれば、この辺りの事はおかしなモノにはならないかと思います。まぁ、根本的には『互いに立て合い、助け合い』の輪に自分も含めて考え行動する事を忘れてはいけない、という事でしょうか?」
ハ「現在の天理教組織で、本部や上級が批判される点ですね?口では綺麗ごとを言うけれども、自分では全く逆の事をしている、と。」

役「私は諸井慶徳先生を個人的に知っている訳ではないので、口先だけなのか、ご本人も実践行動していたのかは不明です。ここでは言及するのを避けさせて頂きます(笑)。」



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