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オカルトについて

世間ではGW中のある休日の昼下がり。


ハルアキ「責任役員さん、『劇画 中山みき物語』では色々教えて頂き有難うございました。」

責任役員「いえ、大したことは何も。」

ハ「それで、改めて質問したい事があるのですが。」

責「何でしょう?」

ハ「責任役員さんは、常々、オカルトを排して考えないと中山みきさんの教えは理解できないし受け取れない、と仰っていましたよね。」

責「えぇ、そうです。オカルトで解釈すると、既存の宗教や世間並みの判断基準でしか見られなくなって思考のドツボに嵌ります。」

ハ「そこでお願いなんですが、責任役員さんのオカルトを排した教えの解釈を体系立てて教えて貰えませんか?」

責「おや、いきなりどうしたのです?ハルアキさんは信仰や教義の事には興味がなかったのでは?現実に私が話す事や教会でやっている事などを見聞きするのは構わないけど、社会生活に邪魔になりそうだから、教えや教義を身に付けようとは思わないって言ってませんでした?」

ハ「いやまぁ、それはそうなのですけど、実は・・・、これを見てください。」

(鞄からコピー用紙の束を取り出す)

責「これは?」

ハ「ネットの掲示板での書き込みをコピーしたモノなのですが、ある人物、まあ仮に『オカルト親父』と呼んでおきますけど、このオカルト親父が、教祖の教えや教祖自身を教団本部よりも酷いオカルトで解釈して書き込んでいるモノですから、気になってしまって。」

責「あぁ、その掲示板なら読みましたよ(笑)。ハルアキさんは相変わらずですねぇ(笑)。」

ハ「いやまぁ、責任役員さんから聞いて自分が納得したものを、ああまで歪められると、ちょっと黙っていられないというか、気が済まないというか・・・。」

責「ハルアキさんのそういうところは嫌いじゃないですけど、若いころからそれで損をしたことが何度もあるでしょう?私も忠告したことがあったと思いますけど(笑)。」

ハ「そんな、夏目漱石の『坊ちゃん』の出だしみたいな事を言わないで下さいよ。これでも、私自信反省している事もありますし、直そうと努力はしています。まぁ、それで今回は、中途半端な知識じゃダメだなと考えて、教えてもらおうと思ったのです。キチンと記事に纏めますから。」

責「そうですか。ハルアキさんの気持ちや考えは分かりますけど、難しいですね。」

ハ「え?どうしてです?」

責「だって、そのオカルト親父さんは議論するつもりもないし質問にも答えないって宣言しているのでしょう?それじゃぁ、看板か壁の落書きみたいなものじゃないですか。それに対して怒ったり文句を言ってもハルアキさんのストレスが溜るだけですよ(笑)。」

ハ「いや、だけど、黙っていたら益々書き込みが増えるじゃないですか。」

責「仮に、オカルト親父さんが質問に答えたとしても、言葉の定義や認識も確認せずに話をしたって、結論も答えも出ませんよ。」

ハ「オカルトという言葉の定義ですか?」

責「オカルトに限らずですけど、定義もなく話を始めたって立ってる位置が違うのですから、『貴方は間違っている、私にはこう見えます。』で終わりになってしまいます。もっとも、このオカルト親父さんは最初からそれを狙っている訳で、それに影響されたり釣れる人を探している感じがしますけど。」

ハ「それに影響されたり納得する人がいたら、それはそれで困りませんか?」



責「ん~、まぁ、ハルアキさんの気持ちも分からないではないですけど。」

ハ「お願いします。」

責「そもそも『オカルト』って世間一般ではどういう意味だと思います?」

ハ「世間一般ですか?それは、ホラー映画とか、お化けの話とか、幽霊を見たとか、怪奇現象だとか?」

責「非常に分かり易い『オカルト』ですね。世間でも、お化けだの幽霊だのを現実にあると考える人は少ないでしょうし、映画やパワースポット、お化け屋敷で楽しむ程度でしょう。では、宗教的にはどうですかね?」

ハ「それは、責任役員さんが仰っていた、絶対的力を持つ創造主の存在とか、魂の輪廻転生とか、天国や地獄の存在とか、ですよね?」

責「それも分かり易い『オカルト』ですね。でも、私はそれらを『存在しない』とは言っていませんよ。」

ハ「え?あれ?そうでしたか?目一杯否定していたと思いますけど。」

責「まぁ、強く言っていた事もありますから否定しているように受け取られたかもしれませんが、私は『有るかどうか分からない』と言っています。だって、誰も地獄を見てきた訳でもないし、魂が生まれ変わる事を証明することも出来ない。だから『有るかどうか分からない』のです。そして、『有るかどうか分からないモノを説いて金儲けをする宗教や、それと結びついて権力を得ようとする人たちの言う事を信じるのは間違いだ』と言っているだけです。」

ハ「以前責任役員さんは、『悪い事をしたら来世は悲惨で辛い環境に産まれ変わって一生苦労するよ』という話は、これだけなら教育的な内容なので害は少ない。でもこの話の延長線上にある『今悲惨な環境に産まれて一生苦労している人は、前世で悪い事をしたからだ』という輪廻転生と因果応報が結び付いた話は危険だ、と言っていましたね。現在の世の中の貧富の差や問題点を、そういう有るかどうか分からないオカルトで説明して、上の立場の者にとって自分たちの富や権力を守り、下の者の不満や不平を押さえつけるモノだからだ、と。」

責「はい。上の者にとって都合の良い内容なら、上の者はこれを採用して下の者に押し付ける、信じさせるのが当然です。極端な事を言えば、今ある宗教は、上の者や権力者にとって都合の良い内容や教えだから今に伝わっている、とも言えます。今の新興宗教だって殆どそうでしょうね(笑)。」

ハ「あぁ、なるほど。しかし、責任役員さんの言う『有るかどうか分からないモノ』を信じている人は多いのが現状ですね。」

責「そうですね。でも、そういうモノを信じるのが宗教だとも言えますから、それはそれで仕方がないかもしれませんよ(笑)。」

ハ「それも残念な気がしますが。」

責「残念と言えば残念ですが。でも、オカルトの範囲は宗教だけじゃないのです。」

ハ「宗教以外にもオカルトがある、ですか?それは、古代文明の話とかオーパーツの解釈とか、でしょうか?」

責「そんな極端なモノではなく、多くの人が信じている、当たり前だと思っている事でも、実際は『オカルト=有るかどうか分からない』というモノは結構あるのです。」

ハ「多くの人が信じてるオカルト?例えばどんな事ですか?」



責「例えば、自然界の食物連鎖ってご存知でしょう?」

ハ「食物連鎖?植物が昆虫などに食べられて、昆虫がカマキリや蛙に食べられて、カマキリや蛙は小鳥や小動物に食べられて、小鳥や小動物はもっと大きな鳥や獣に食べられるという、弱肉強食の世界ですね。」

責「はい、その弱肉強食ってやつです。食べられている場面だけを見れば、強い者が弱い者を食べている弱肉強食に見えますが、自然界全体で考えれば、食物連鎖って弱肉強食の世界なのでしょうか?」

ハ「自然界全体で見れば、食物連鎖の上に行くほど数が少ないですし、縄張りとかもありますから、バランスが取れている、と言えるのかな。」

責「食物連鎖の頂点にいる動物だって、その糞や死骸が土に還り、植物の栄養になるのですから、バランスが取れているだけじゃなくて循環している、自然界は調和がとれている訳です。」

ハ「まぁ、そうですね。」

責「ところが、『自然界は弱肉強食の世界だ』という話を多くの人が信じていて、しかも『人間も動物なのだから弱肉強食の世界だ』という話に続くのです。」

ハ「え?いや、あの。人間世界も弱肉強食の場面があるのではないですか?」

責「喧嘩や争い事があれば弱肉強食と見える場面もありますけど、自然界では同じ種同士で弱肉強食なんてしませんよ。せいぜい、餌や縄張りの奪い合い、後は繁殖のための競争ですけど、それだって生きるための最低限の争いです。今の人間同士で最低限生きるために争ったり奪い合う必要はないと思いますよ。」

ハ「なるほど、確かにそうですね。では、これも誰かに信じ込まされている『オカルト』という事ですか?」

責「そう考えるのが自然ですねぇ。」



ハ「なるほど。皆が当たり前だと思っているオカルトですか・・・。あ、私も一つ思いつきました。日本は国の借金が1100兆円で国民一人当たり約800万円以上の借金がある、って話しですけど、それで、日本は破綻してしまうから、税金を上げなければならない、っていう話。」

責「(笑)。さすがハルアキさん、そういう社会ネタがお好きですね。」

ハ「国の借金は1100兆円ありますけど、政府には資産も充分あります。それに、貸しているのは国民ですから、国民一人当たり900万円の借金なんて有り得ない話です。自国通貨建ての国債をどれだけ発行したとしても財政破綻なんて有り得ないって事は財務省でも発表しています。勿論、赤字国債をあまり沢山発行しすぎてしまえばインフレになりますけど、今の日本はデフレで苦しんでいるのですから、もっと財政出動をしなければならないし、税金を上げるなんて以ての外です。」

責「なるほど、多くの人は、国民が借金しているって信じちゃっていますよね。」

ハ「最近、やっとネット等で『そうじゃないんだ』という声が広がっていますけど、まだまだ、日本は借金まみれで大変なのだから税金が上がるのは仕方がない、って思っている人が多いです。それに日本は、今でも対外債権と外貨保有は世界一ですから、世界一のお金持ち国家であるはずなのに、国民の貧困化と少子化は進んでいる。不思議な話です。」

責「それも、政府の借金を減らしたいと思っている人達の『オカルト』ですね。」

ハ「探せば他にも色々ありそうですね。」



責「えぇ、人間社会はオカルトで出来ていると言っても過言ではありません。」



ハ「人間社会はオカルトで出来ている?なんか、スゴイ怖いお話しなんですけど・・・。」

責「凄く怖いです。だから、中山みきさんもそう思って『人助け』を決心したのではないでしょうかね。」

ハ「え、え?オカルトの打破が人助けの道だという事ですか?」

責「ハルアキさんも『劇画 中山みき物語』を読んだのですから、中山みきさんが何を説き、何を教えようとしていたかはお分かりだと思いますけど?」

ハ「ううむ、確かに・・・。」

責「おびやほうそのゆるしも、一列兄弟という言葉も、雄松雌松隔て無しも、互い立て合い助け合いも、高山も谷底も同じたましいも・・・、全ては、その当時、皆が当たり前常識だと思っている世の中、苦しむ人、貧しい人、差別されている人、理不尽な扱いを受けている人が居ても仕方ないんだ、世の中ってそういうモノなんだとと思い込んでいる大勢の人達の心の中にあるオカルトを排して、真実の理、人間社会をあるべき姿にするための価値観や考え方、人間のほこりを祓うという教えだと言えます。」

ハ「だから責任役員さんは、『なんじゅうを救うのも大事な事だけれど、本当の助け、実の助けはそれで終わりじゃない』って言って来ていたのですね?」

責「なかなか理解してくれる人が居ませんけどね(笑)。それに『じゃぁ具体的に何をしたらいいの?』という大きな問題もありますから。まぁ、その大きな問題は置いといて、教義を解釈する、教えの理を学ぶ上での心得というか、基本的な姿勢というか、私がやってきたお話しをしましょうか。」

ハ「オカルトを排する極意ではないのですか?」

責「どうでしょう?(笑)。それは、話を聞いてからハルアキさんが考えてください。」

ハ「ですか。では、お願いします。」



(続く)



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